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家を買う前に知っておきたい!「越境物」とは?その問題と解決策!

2023/11/04


 

不動産取引は、多くの人にとって人生の大きな決断の一つです。特に、自分の家を持つという夢を実現するためのステップとして、その選択は重要性を増します。しかし、夢を現実にする過程で、意外と知られていない「越境物」という問題に直面することがあります。越境物とは、ある土地の境界を超えて隣接する土地に侵入している物件や構造物のこと。例えば、気に入った家のバルコニーがわずかに隣の土地にはみ出している場合、それは越境物となります。
このような問題が発生した場合、どのように対応すれば良いのか、また、予めどのような点をチェックすれば安心して取引を進めることができるのか。この記事では、越境物問題の基本から、実際の事例、予防策までをわかりやすく解説します。
これからの不動産取引をより安心・安全に進めるための参考情報として、ぜひご一読ください。

 

 

●越境物の種類とその特徴

  • 建物の一部:バルコニー、屋根、階段などが隣接する土地にはみ出している場合。
  • 木や植物:木の枝や根が隣の土地に伸びている場合。
  • 壁やフェンス:境界を示す壁やフェンスが正確な位置からずれている場合。
  • その他の構造物:井戸、駐車スペース、物置など、土地の境界を超えて設置されている物件。



●越境物が発覚した際の初期対応
まず、確認作業を行い、実際に越境しているかを明確にします。この際、測量士や専門家の意見を取り入れることが推奨されます。
次に、当事者間のコミュニケーションをとり、事実関係や双方の意向を確認します。早期の対話で多くの問題が解決することもあります。

 

●法的対応と選択肢 越境物の存在が確認された場合、以下のような対応が考えられます。

不動産取引において「越境物」の存在が確認された場合、その対応は非常に重要となります。以下に、具体的な対応とその詳細を解説します。

 

越境物の撤去要求

越境物が確認された場合、最も直接的な対応はその撤去です。これは、越境物を元の位置に戻すことを意味します。
例えば、隣の土地にはみ出しているフェンスや植木を、正確な境界線内に再配置することが考えられます。
この方法は、双方の合意が得られる場合にスムーズに進行することが多いです。

地役権の設定

地役権とは、ある土地の所有者が隣接する他の土地の一部を特定の目的で利用する権利です。
越境物をそのままにしたい場合、隣接する土地の所有者との間で地役権を設定することで、合法的に越境物を維持することが可能となります。この方法は、双方が良好な関係を築いている場合や、撤去が困難な場合に適しています。

 

賠償請求や訴訟

越境物によって損害が発生した場合、賠償請求や訴訟という法的手段を取ることも考えられます。
例えば、越境物によって隣地の価値が下がった場合や、越境物の撤去に費用がかかった場合など、具体的な損害が確認される場合にこの手段が選択されます。

 

越境物問題は、早期の発見と適切な対応が求められます。上記の選択肢を参考に、最も適切な方法を選ぶことで、円滑な不動産取引を進めることができます。
 

●事例紹介
過去に越境物問題が発生し、和解や訴訟を通じて解決した事例を紹介します。これにより、実際の対応の参考となります。

 
事例

田中さんは、都心の住宅地で一戸建ての家を購入することを決意しました。物件を見つけ、契約前の最終確認のために現地を訪れた際、隣の土地にはみ出している自家のバルコニーに気づきました。このバルコニーは越境物として問題となる可能性があります。

田中さんは、この問題を不動産業者に相談しました。業者は測量士を呼び、正確な境界を確認。結果、バルコニーは5cm隣の土地に越境していることが判明しました。

隣の土地の所有者、佐藤さんとの話し合いの結果、佐藤さんは越境物の存在に寛容でしたが、将来的なトラブルを避けるために、地役権を設定することで合意しました。地役権とは、ある土地(田中さんの土地)が隣接する他の土地(佐藤さんの土地)の一部を利用する権利のことを指します。この権利の設定により、田中さんのバルコニーは合法的に隣の土地にはみ出しても良いこととなりました。

この事例から、越境物が発覚した場合でも、適切な対応と双方の理解・協力により、問題を円滑に解決することが可能であることがわかります。特に、不動産取引においては、事前の確認や専門家の意見を取り入れることが重要であることが強調されます。


 

予防策と注意点

不動産取引における「越境物」問題を未然に防ぐための予防策と注意点を以下にまとめます。

 

前もっての確認:物件や土地を購入する前に、境界線や建物の位置を正確に確認することが重要です。特に、古い物件や長い間手放されていなかった土地では、境界が不明確になっていることがあります。

 

専門家の意見を取り入れる
測量士や不動産の専門家に境界の確認や物件のチェックを依頼することで、越境物のリスクを低減できます。専門家の目線での確認は、素人では気づきにくい点も指摘してもらえるため、安心です。

隣接する土地の所有者とのコミュニケーション
隣地の所有者との良好な関係を築くことで、万が一のトラブル時も円滑に対応することができます。越境物の存在や境界に関する話し合いを、早めに行うことをおすすめします。

 

文書による確認
合意事項や確認内容は、文書に残しておくことで、後々のトラブルを避けることができます。特に、地役権の設定や越境物に関する合意は、書面にして保存しておくことが重要です。

 

不動産取引は大きな買い物の一つ。上記の予防策と注意点を心掛けることで、安心して取引を進めることができます。

 

まとめ

越境物の問題は、不動産取引において予期せぬ障害となることがあります。この記事を通じて、越境物が何であるか、そしてそれが発見された際の対処法について理解を深めていただけたことでしょう。越境物の撤去、地役権の設定、契約の変更や取り消し、さらには賠償請求や訴訟といった法的対応がありますが、これらの問題に直面する前に、適切な予防策を講じることが何よりも重要です。

不動産を取得する際には、境界線の確認を徹底し、必要であれば専門家の意見を求めるべきです。また、隣接する土地の所有者との良好な関係を築くことで、もし越境物が発見されたとしても、スムーズに解決へと導くことが可能になります。このような対策を講じることで、安心して不動産の取得を進めることができるでしょう。
 

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